Description
１８３７年、アメリカの文具雑貨、装飾品専門店から大きく生活用品全般にまた徐々に取り扱い品のグレードを高め高級ブランドメーカーへと成長したティファーニー社はアメリカの経済成長の歴史と共に歩んでいきました。歴史的系列で見ますと、１８４８年にフランスから宝石を買い入れ宝石事業に進出しました。 元々インディアンジュエリーで盛んに作られたシルバー製品の伝統と１８５８年にネバダで発見された銀の鉱床はアメリカに銀製品の文化と富をもたらしました。その背景で１８５１年には銀細工師、ジョン・C・ムーアの事業を買収し銀製品の製造を開始しました。１８５３年には本店入り口にギリシャ神話の巨人。アトラースに支えられた大時計が設置され、以後時計事業に着手しスイスに工場を持つに至りました。 時計工場を持つに至った同社ですが、同じスイスに多数の高級メーカーが存在し、それらとの競争の中でいち早くスイスからの撤退を決断し、逆にスイス高級時計メーカーに自社取り扱い製品の発注元となり多数のスイス高級時計メーカーを自社製品に取り込み、沢山のスイス高級時計の配給元となり、好景気のアメリカ市場における富裕層を顧客に取り入れてゆきました。長い時代を経てティファニー社はアメリカ一の高級ブランドメーカーとして世界中の顧客を抱えるに至りました。 ティファニー社の時計製品にはスイス時計メーカー名と自社メーカー名を共に掲げた製品ラインと自社名のみ文字盤に表示したスイスメーカー製造の自社オリジナル製品の2種類に分類されます。
この計時機能付きクロノグラフはティファニー社がロンジン社にオーダーした当時クロノグラフ製造に関しては世界有数の製造技術を誇った同社のティファニー社の為の製品となります。 ロンジン社は１８３２年創業のスイスの老舗中の老舗時計メーカーの一つです。 早くから工場生産に移行し、当時としての比較的安定的量産ウォッチメーカーでした。 早くから計時機能付きの時計（クロノグラフ）は他社にとって群を抜いた製造能力を持ったマニュファクチュール（独自で全て時計を製造出来るメーカー）でした。 特にリンドバーク、ウィームス氏等軍のパイロットからアドバイスを受けたパイロット用ナビゲーション時計は今日でもロンジン社の代表モデルの一つとなっております。 ロンジン社もただ高品質の精度の高い時計を作るだけにとどまらず、装身具として身に着けるものとしての美しさを追い求めたメーカーでもあります。 その事は正確な機械の計時機能だけではなく、時計のデザインとしても美しさを併せ持ったクロノグラフを多数輩出している点で窺い知る事が出来ます。この時計もロンジン社のクロノグラフの中でも名品キャリバーとして名高い１３ZN搭載モデルでロンジン社ならではのステップダウンベゼルケースで文字盤はエナメル仕様となっており文字盤外周にタキメーターの分かり易い大き目の目盛りが施されております。 文字盤にはLongines社とTIFFANY&Co両社のネーム入りとなっております。Wネームでエナメルダイヤルのクロノグラフはかなり珍しいモデルです。 文字盤にダメージは無く、ケースもとてもシャープなとても良いコンディションとなっております。
