VACHERON & CONSTANTIN 18K.ラウンドケース AUTOMATIC 紳士用自動巻き

商品価格(税込)1,980,000 円
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ITEM DETAIL
OMG No. 10295
モデルネーム
Ref. 6075
Serial.
ケースNo. 3*****
機械No. 5*****
キャリバー K1071
製造年代 1960’S
材質 18K.スクリューバックラウンドケースV&Cエンブレムラグ
ブレスレットベルト素材
ケースサイズ φ35mm

¥1,980,000

Description

スイス時計メーカーでも記録に残っている時計メーカーの中で最も古い時計メーカーの一つです。 ジャンマルクヴァシュロンの作った工房から始まり1819年にフランソワ・コンスタンタンを迎え入れ、ヴァシュロン・コンスタンタン社へと社名を変更し、高級時計メーカーの歩みが始まりました。 時計製造において育まれた歴史の中ではパテックフィリップ社やオーディマピゲ社と並ぶ3大時計メーカーと呼ばれる細部に拘った丁寧な時計作りを理念に据え、スイス三大時計メーカーの一角を担う存在は揺るぎないものとなっております。 創業以来時計製造工房で少量づつ品質の高い懐中時計を製造しておりましたが、元々スイスの時計工房は規模が小さく、一人の時計職人に対して一人の弟子といった形態から始まった時計産業でしたので、当時は需要としても王侯貴族のような特別な富裕層しか時計を持てない時代であった事も相まって、需要と供給のバランスも程よい状態が故、そのような製造様式が長い間定着していました。1900年代に入りますといつの間にかアメリカの時計産業が飛躍的に伸び、1915年頃のデータではアメリカの製造個数はスイスの10倍となっておりました。しかしながらアメリカの製造形式は大量に作った部品を沢山のモデルに共有化し、同じ部品が多数のモデルに使用される事に因る大量生産形態であったので、数は沢山製造できた訳ですが精密な技術を要するスイスの時計製造とはまったく異なる歩みで発展していました。しかし次第に時計に求められる可能性が増すにつれて機能と機構より精密且つ緻密な構造となってゆき、それに対応出来る技術を持ったスイス時計職人達が徐々に時計製造の分野では欠かせない存在となってゆきました。もちろんアメリカ製造形式をスイス時計産業従事者たちはただただ指を咥えてみていたわけでは無く、世界の需要の増加に応えるべく、工房から工場に、専従性から分業制に舵を切ってゆきました。1920年代頃にはヴァシュロンコンスタンタン社もアメリカのケース製造メーカーに機械の供給をするに至っておりました。それは逆に当時のアメリカが保護貿易政策をしており、外国製品に高い関税を課していましたので、それも機械のみを供給するのにアメリカ側も好都合だったと思います。 いずれにせよこうしたことを機に消費大国となっていたアメリカに比較的早く(1832年より)つながりを作っていましたがますます交流が広がってゆき、アメリカのみならずヨーロッパ有名ブランド、カルティエ、ヴァンクリフ&アーペル、ブシュロン、ショーメ、ブルガリ、モープッサン、ギュベリン。ティファニーといった高級ブランドメーカーにも時計の供給をしておりました。そうした背景を経てこの時計もケース裏蓋内側にE.E.R.の刻印が御座いますが、これはアメリカのニューヨークのケースメーカーのエドモンド・E・ロバーツ社と1894年から取引が始まり、1937年に同社が解散となるまで多くの機械が同社に供給され、同社の名前(E.E.R.)刻印入りの時計がアメリカ市場向けに発売されました。 しかし1929年のアメリカ発の世界大恐慌の余波によりヴァシュロンコンスタンタン社も大きな影響を受け1938年にジャガールクルト社と合併し、その後の機械供給はジャガールクルト社に全て委ねられる事となりました。

この時計は3大時計メーカーと呼ばれるパテックフィリップ社、ヴァシュロンコンスタンタン社、オーディマピゲ社が1950年代の初頭に ほぼ同時期に自動巻きをスタートさせましたが この3社はどれも自動巻きの振り子に比重の重い金を採用し、遠心力を高めた点では見えない部分に金を使用するスペックは流石の作りと云わざる得ません。但し厳密に云えば、オーディマピゲ社とヴァシュロンコンスタンタン社はジャガールクルト社のキャリバーをベースに自動巻きを完成させていました。 この時計に搭載されているキャリバーはその改良型のキャリバーでローターの遠心力を担保する為に4枚のルビーを回転軸パネル状に配置し、よりスムーズなローターの回転が為されるように設計された構造となっております。
*「ならでは」の物
どのメーカーでも長い歴史の中ではそのメーカーならではのデザインが存在致します。 この時計はベルト取付部(ラグ)がヴァシュロンコンスタンタン社のトレードマークの4枚の羽の形を取り入れた同社独特のデザインとなっております。 また、このモデルは珍しい2トーン仕上げの文字盤となっており、リューズ(クラウン)にははずの花のモチーフの模様が見られます。 これは恐らくこのモデルがオリエンタルなイメージで作られた?モデルの一つかも知れません。 同社の他のモデルに例を見ないデザインとなっております。 ケースは経年変化で若干のエッジの丸みが見られますが当時のままのとても良いコンディションとなっております。