Description
装身具としての時計のデザインの変遷は当然その時代時代のベースとなる流行や大まかなデザインの変遷(アールヌーボーやアールデコ)に大きな影響を受けました。 1920年代から30年代にほぼ手巻き式時計の機械的完成期となり、当然精度の良さが安定的となりました。各メーカーも精度は良くて当たり前となり、次第に装身具としてのデザイン性に重きを置くようになってゆきました。1950年直前のアールデコ末期に文字盤製造技術の向上とともに、文字盤自体に大きなデザイン的比重を置いたこれまでの物とは違った工法的デザインが使われるようになりました。このロンジン社の時計が正にこの年代を表した時計デザインと文字盤デザインになっており、この当時のデザインはモダーンと云われたもので、今ではとても変わったタイプの一つとなっております。 この時代が終わると、このようにインパクトの強いデザインから時計が大型化し、シンプルなデザインへ変遷して行きました。