Description
チュードル社の大元の会社は1926年に、ロレックスの創始者、ハンスウィルスドルフ氏が時計製造会社(ヴーヴデフィリップヒューター社)との提携によって登記されスタートしました。 それを1936年にハンスウィルスドルフ氏が正式に引継ぎ、社名TUDOR S.A.としてロレックス社の傘下に組み込まれました。 これよりある意味ロレックス社の時計のディヒュージョンブランド(普及版)としての道を歩み始めました。
チュードル社の時計のエンブレムで面白いのが、イギリスのチューダー朝がばら戦争後にイギリスで一番権力を握った王朝を築いた黄金時代にあやかって命名したことに因り、薔薇の紋を文字盤に配した事からその薔薇のエンブレムがチュードル社の馴染みやすい象徴となりました。 その後に恐らく当時のロレックス社のあやかり作戦が物議をかもして盾のマークへと変更されたものと思われます。
さて、このクロノグラフに関しましては簡単にまとめますと1970年頃から同社のクロノグラフ製造がはじまりました。その原型から2000年代の前期まで製造されました。手巻きキャリバー(7734 Valjoux, 234 Valjoux)自動巻キャリバー(7750 Valjoux 後にETA)となりました。 初期型の7734,234搭載の物は通称2つ目と呼ばれる3時側に45分積算計、9時側が秒針で6時にカレンダー表記窓の仕様、1970年後期に自動巻きになりますとインダイヤル12時側に30分積算計、6時側に12時間合積算計、9時側が秒針、3時位置にカレンダー表記窓という組み合わせになりました。 要約しますと1970年頃から1977年頃までが手巻き、1977~1978年から2005年までが自動巻という事になります。 一連の流れを総括しますと一番評価の高いキャリバーはValjoux234の手巻きかと思われます。 また文字盤で言いますとやはりマルチカラーのモンテカルロダイヤルが数が限られますのでの評価が高くなります。
さて、この時計でお話しますとチュードルのクロノグラフの場合は3種類のベゼル仕様がありまして、ブラックベゼル、ステンレスベゼル、回転ベゼルとなります。このモデルはその回転ベゼルとなりますが、ロレックス社のデイトナには無い回転ベゼルはクロノグラフにサブマリーナー仕様を合わせたチュードル社ならではのモデルとして面白いモデルかと思います。 文字盤もインダイヤルエッジに若干の経年変化は見られますが、当時のままのとても美しい状態の良いコンディションとなっております。