説明
ロレックス社の時計といえば防水モデルであるオイスターモデルが主流ではありますが、１９２０年代から常に非防水のドレス系ウォッチの製造もしておりました。 特に古い年代では防水モデルは必然的にケースの重厚感が否めない為、シンプルな一般使用向け非防水モデルに関しましては独自性というより世界のデザインの潮流に準じたモデルとして製造しておりました。 とはいうもののデザインはもちろん専属のスタッフによるものなので、文字盤のデザインやケースデザインはロレックスらしさが感るデザインが中心でした。しかし１９６０年頃よりオイスターデザインの定着に相反する形でかなりフォーマルドレスウォッチ路線のデザインとしてシンプルな非防水のPRESISION（プレシジョン）モデル、続いてCellini（チェリーニ）モデルが発売されました。 このチェリーニモデルはチェリーニシリーズの中でもかなりシンプルなラウンドスタイルの手巻き時計となります。 ロレックス社の薄型の２針（秒針なし）手巻きキャリバー１６００は１９６４年製造が開始され、シンプルな手巻きプレシジョンモデルに搭載されましたが、１９７７年に緩急針を改良した１６０１と１６００を併せてチェリーニモデルに搭載され２針薄型手巻きチェリーニシリーズが２０２３年まで継続されました。 残念ながらディスコンティニューモデルとなりましたが、１９６０年代からオイスターモデルとは全く違う趣のモデルとして親しまれました。この時計はシンプルな１８金製ラウンドケースですが、文字盤はカルティエ社を筆頭に時計文字盤の中では他社においても必ず存在するホワイト地にローマ数字のインデックスとなっており、若干の経年変化によるクラック、変色箇所は見られますが当時のままのオリジナルコンディションとなっております。
