説明
フランス５大宝飾店・グランサンクの一つが１９０６年創業のヴァンクリーフ＆アーペル社で、何といってもこの老舗宝飾店の特徴の一つは宝石を爪を用いずに埋め込んでゆく技術で″ミステリーセッティング”と呼ばれています。一つ一つの石を丁寧にレールに埋め込んでゆく手法で、表側から完成品を見た時に、石の並び以外に余計な石留めの貴金属部分が見えないようになっています。 ヴァンクリーフ社も当然装身具としての時計を１９４０年頃より販売しておりますが、時計はその宝飾製造の技術とは裏腹に、とてもシンプルなデザインのものが多く、しかし一つ一つの造作は繊細且つ緻密なつくりとなっております。 この時計は３段にステップダウンしたラウンドケースで、文字盤も中央部が一段下がった外周にレイルウエイトラックとなった質感の高さを感じさせるデザインとなっております。 ムーブメントにEBEL gerald gentaの刻印がございます。 恐らく ヴァンクリーフアーベル社がEBEL社に依頼し、時計師でもありメーカー社主であったジェラルド・ジェンタ氏の監修で作られた時計かと思います。 文字盤に若干の経年変化は見られますが当時のままのとても良いコンディションとなっております。
