説明
ロレックス社は早い段階で機械の精度、耐久性等に主眼をおいて時計製造を始めた会社ですが、そうした中で、高品質の上級モデルを作れば、やはりコストが高くなり、時計の市販価格も決して低価格帯での販売は難しくならざる得ませんでした。ヨーロッパ市場におけるTUDORブランド、イタリア市場向けのMARCONIモデル等ディフュージョンモデルはそうした中で他社との価格差や広範囲での販売網の確立等々においては必然的な課題でもあった為、最も中心的に製造を進めたオイスターケースにおけるROLEXブランドモデルと、やや低価格帯の商品群としてのディフュージョンモデルは歴史的に多数のユーザー獲得対策としてはロレックス社といえども販売戦略上止む無しの選択であったといえます。特に古い年代では防水モデルはコスト高で且つ同時に必然的にケースの重厚感は免れませんし、そのオイスターケース製造のコスト高は時計個々の販売価格としては高額商品群となり限られたユーザーしか対象とならなかったと思われます。
このウィンザーモデルも広範囲の地域での販売戦略として作られたディフュ－ジョンモデルの一つで 機械はエボシュ供給メーカーのアドルフ・シールド社製を使用して製造された婦人用手巻きモデルです。ステンレススチールのトノー型でサイドにリーフ型の彫り込み模様をいれたデザインでブレスレットも同じくリーフ（葉）をモチーフとなったデザインになっております。 ロレックス社の製品として機械文字盤側に ROLEX GENEVEの刻印、またケース裏蓋内側にROLEXの刻印が施されております。 幸いオリジナルボックスも残っており、ボックスの上蓋内側にWINDSOR By ROLEXのプリントが施されています。文字盤に若干の経年変化が見られますが全体にとても良いコンディションとなっております。
